2013.05.01

書類精度での精密機器輸送の業者見極め

一般的に、初めて利用する業者をセレクトする目安とは何でしょうか?
一つの目安としては、担当者が提出する見積書等の完成度の高さがあります。これは何も精密機器輸送に限らず、あらゆる業種にあてはまることですが、特に繊細な精密機器の場合は、このような提出書類で業者の力量を計ることができます。

では、まず提出される書類の種類ですが、見積書の前に輸送業者担当者が実際に現地に赴き、下見した後に作成される作業計画書があります。作業計画書とは、作業の流れを示したもので、工事期間、その内容、使用重機・車両、機材などの他に具体的な作業手順の流れ、養生、搬出入時の注意点を記すことも必要です。また、俗に言うレイアウトと呼ばれる配置図にしても単に図面で表すだけではなく、写真を添付して具体的に示すことで一層わかりやすくなります。つまり、精密機器輸送の書類の精度の高さとは、素人でも作業の手順が目に浮かぶように具体的に表すことなのです。

この他、輸送業者とクライアントとの作業区分も明確にしなければなりません。どこまでをクライアントが責任もって作業するのか、また、どこから業者に一任するかを事前にはっきりさせておくことがトラブル回避につながります。クライアントが事前にやっておくことの例として、機器の稼働停止・解体作業・ラベル貼り・配線の遮断・設置後の確認作業などがあります。これらを怠った場合や作業区分が明確でない場合に、設置後損傷・破損が見つかれば、どちらの責任になってしまいます。責任の擦り付けにならないよう、事前に作業区分を明確にしておきましょう。

このように精密機器輸送業者の担当者が提出するどの書類も大変重要です。書類は、数字や言葉の単なる羅列ではありませんのでしっかりと確認することが大切です。作業工程が書類を見るだけで想定できることが業者の選別に必要な一つの目安になります。

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