2013.04.15

精密機器輸送で機器を運ぶ配慮

精密機器を運ぶ際には気を配ることが多々あります。
例えば、大規模サーバを含むコンピューターでは、ハードディスクドライブが落下等の強い衝撃を受けた場合に、円盤に傷がついたりモーターのベアリングが変形したりすることでデータの読み書きが不能となる場合があります。また、正確な数値を測るための高い精度が要求される測定機材では、運搬中の横揺れや振動を避ける必要があります。

このように、振動や衝撃に弱いもののほか、結露に弱い製品、静電気に弱い製品など、デリケートな扱いを必要とするものは、精密機器輸送の必要があります。例としては、コンピューターやATM、通信・計測・検査用機材、医療用機器などがあります。また、デリケートな楽器や食品包装・加工機械、産業用ロボットなどにも、精密機器輸送のノウハウが生かされます。

精密機器輸送では、車両や梱包材にも配慮がなされます。振動に弱い製品を運搬する場合には、エアサスペンション(圧縮空気を利用したばね装置で、金属ばねに比べて荷台振動を大幅に減らせるもの)を備えたトラックを使用します。また、重量のある製品を運搬する場合には、積み下ろしを安全、迅速に行うために大型パワーゲートを備えたトラックを使用します。結露対策が必要な場合には、荷室に空調を完備したトラックが用いられます。さらに、電子部品を含む製品を輸送する際には、梱包・養生資材に静電気防止対策を施したものが使用されます。このように、運搬する荷物の特性に適した輸送が行われることが、とても重要となります。

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